ciccioneの日記

30歳を過ぎて見切りで会社を退職した人間が、再び収入を得るような仕事に就けるまでの日々を記録していきたい。

自分を甘やかす。

自分を徹底的に甘やかす。

甘やかすことは、逃げているとはちょっと違う。もちろん堕落とは大きく違う。

自分を甘やかすことは意外と難しい。

だから、人はなんで出来ないんだろう、このままじゃ人として腐ると思って焦る。そんなことを思ってしぼんでいく自分という風船に一生懸命息を吹き込もうとする。

でも、しぼんでいく空気の方が吹き込む量より多くて、どんなに吹き込んでも出ていく一方。頑張って膨らまそうとするから余計気力と体力を奪われる。

そうすると、膨らまない風船を見てどんどんと自己嫌悪に陥る。

しぼみそうになる自分と今にも空に舞い上がっていきそうなほど立派な風船の周囲。

その差にどんどん嫌気だけが増していく。

そうすると、本当にその場から逃げ出したくなる。というか、その段階に来て初めて体が拒絶反応を示す。心のバランスが崩れていく。

だからその前に自分を徹底的に甘やかす。あえてしぼんでいく風船をしぼませる。しぼんでいくことに抵抗しない。抜けていく空気とともに肩の力も抜いていく。

空気の抜けた風船を見ると自分の状態がよく分かる。もしかしたら穴が空いているかもしれないし、ゴムが弱っているのかもしれない。新しい何かが見えてくる。

抵抗しないと決めるのは勇気がいる。でも、その分気力と体力は奪われない。残った気力と体力は、見つかった風船の弱い部分を補強するのか、新しい風船を膨らませるのに使えばいい。膨らますタイミングは自ずとやってくる。

世の中意外と必然で出来ている(と思う)。そうなるべくして人はきっと今の状態になっていく。人と比べたくなる。もっと高みを目指す理想の自分がいる。

でも今の自分は全然そこに到達していない。それが人を焦らす。なぜこんなにも上手くいかないのかと。理想と現実。

遠回りな人生、それも必然。遠回りして見える、遠回りしている人しか見れない景色がある。

今この景色、この経験を出来ているのも遠回りしているおかげ。この景色を見るのも偶然ではなく、自分の人生において必然だった。

人生時間が経てば、どんな出来事もそう思えるようになる。なぜ自分だけ、どうして自分だけ、と思っている間はまだ自分をしっかり甘やかしきれていない証拠。

自分を甘やかすと、客観的に自分の置かれている状況が冷静に見えてくる。必然で出来ているのであれば、浮き直す時だって必然とやってくる。

だから自分に厳しい人ほど自分を甘やかして欲しい。人生は真っ白なキャンパスだ。真っ白なだけに自由だ。いろんな色に塗りたぐっていくだけが全てじゃない。消して描き直していくことも大事だ。

心のバランスを崩す前に、まずは自分を甘やかして欲しいと思う。